NotionやEvernoteの代表的な機能の一つが、Webクリップ機能です。
Webクリップ機能とは、Chromeなどのブラウザで表示されているWebサイトの情報をテキストやスクリーンショットの状態で簡単保存する機能のことです。
Webクリップは、後でゆっくり読みたいWebサイトをブックマーク代わりに利用したり、情報をデータベース化したりすることができるため、情報収集を劇的に効率化できます。
さらには、保存したWebページを他のユーザーに共有することも可能です。
私の場合は、メインで使用しているノートアプリ「Amplenote」でWebクリップ機能を活用しています。
私自身のデータベースの活用法についても紹介しているので、情報リサーチを効率化したい方は、ぜひ参考にしてください。
Webクリップとは何か?基本的な機能
Webクリップは、情報の保存・整理・共有をまとめて行える機能で、後の検索や活用をスムーズにします。
単なるブックマークと違い、ページ内容そのものを保存できるため、比較や引用、チームでの共有に効果的です。
この章では、特に重要な3つの機能をご紹介します。
Webページの保存
Webクリップによる保存を利用すると、Webページの全体もしくは一部をスクリーンショットやテキスト形式で保存し、ノートアプリなどの別の箇所にそのまま転送できます。
Webサイトはブックマークを利用する方が多いかもしれませんが、ブックマークと異なるのは、ページの内容を丸ごと保存できる点です。
保存したクリップデータは、ノートアプリの中でいつでも簡単に検索することができます。
部分的なコピーを上手く活用すれば、見返したい情報のみのデータをまとめておくことも可能です。
情報の整理
Webクリップは情報を整理しやすい大きな魅力があります。
ただし、ツールによっては検索性やタグ機能が弱く、大量に保存すると逆に探しづらいノートの山になる例もあります。
こうした制約を理解したうえで導入することが大切です。
ただし、Webクリップの整理がしやすいか否かはツールによって異なります。
情報整理のために必須ともいえる機能は、タグ付け機能やフォルダ分けなどの機能です。
タグやフォルダで情報を検索することで、効率よく必要な情報を調べられるので、大量のデータをクリップしたとしても手軽に検索できます。
また、基本的な検索機能の利便性もツールによって左右されます。
タイトルでの検索はもちろんですが、全文検索のできるWebツールであれば必要な情報を簡単にチェックできます。
例えば、複数のノート術に関するサイトをクリップしたデータがノートアプリに保存されている場合は、「マインドマップ」と検索することで「マインドマップ」の文言を含むページのみをピックアップして表示させることも可能です。
実際、全文検索の機能を活用すると、知りたい情報をかなりスムーズに検索できます。
一言でいえば、WebWebクリップはデータベースのように利用できるということです。
情報の共有
Webクリップのなかには、情報共有の機能が搭載されているツールもあります。
しかも、全体的に公開するだけではなく、特定のメンバーを指定して共有することもできるため、チーム内で情報を共有する際にとても便利です。
例えば、チームメンバーがそれぞれ気になったWebコンテンツを持ち寄り、Webクリップとして共有して、共同でリライトや編集を行うといった活用方法も考えられます。
Webクリップの利用シーン:便利な使い方
Webクリップは、便利な使い方をマスターしておくと、仕事の効率が飛躍的に高まります。
この章では、Webクリップの主な理容師シーンをご紹介します。
後で読む記事の保存
Webクリップの最も基本的な使い方は、興味のあるWebサイトを後で読みたいときのために保存しておく機能です。
特に利便性が高いと思われるのは以下のシーンです。
- 就寝前にスマホで情報をチェックしていて面白い記事を見つけたとき
- 電車などでの移動中や業務の隙間時間に面白い情報を発見したとき
- 業務時間中にプライベートで読み返したい情報を発見したとき
Webクリップは手軽に利用できる機能なので、時間や場所を問わずいつでも情報を記録できる点がそのまま大きなメリットとして実感できます。
移動中に見つけた記事の断片だけが頭に残り、帰宅後は見つからない。翌朝、似た検索語を繰り返しても、あの一文にもう届かない——Webクリップを使用することでこの課題を解決できます。 Webクリップを使えばその瞬間の気になったことを確実に残しておけるので、後で落ち着いて読み返す習慣が自然に作れます。
アイデアのストック
Webクリップを活用してアイデアを考え出すこともできます。
Webサイトで見つけた面白いアイデアや参考にしたいデザインなどをWebクリップで保存しておくだけで、ふと気になったときに見返すことができるためです。
情報を記録しておくことはブックマークや紙のノートへのメモでも可能ですが、Webクリップは従来のやり方よりも手軽さが圧倒的に優れています。
ほぼワンクリックのみで情報を保存することができ、タグやフォルダで情報を探しやすい箇所に保存しておけるため、必要なときにアイデアの種をチェックできます。
チームでの情報共有・データベース作成
複数名でコンテンツやプレゼンテーション資料などを作成する際の資料共有も、Webクリップを活用することで確実に効率化できます。
使用するツールによっては、リンク先を保存することもできるため、情報をスムーズに共有できるでしょう。
また、記録した情報を共同編集して情報を追記したり、書き換えたりすることも可能です。
Webクリップツール・クリッパーの選び方
Webクリップの選び方のポイントは、以下の4つです。
- 保存先
- 機能
- コスト
- 運用環境
これらの4つの軸を意識することで、保存効率だけでなく活用速度が上がり、生産性が安定します。
保存先で選ぶ
普段の保管場所とクリップの相性を最優先に決めます。連携が噛み合えば検索・再編集・共有までの流れが最短化します。
- ノートアプリ型(Amplenote/Notion/Evernote/OneNote):保存と同時にタグや検索へ接続しやすく、読み返し→要約→追記まで一気通貫。
- クラウドストレージ型(Google Drive/Dropbox):大量保存・配布が強み。体系整理は弱めのため、フォルダ設計と命名規則を厳格に。
- まず既存の保存先にクリップ機能があるか確認し、なければChrome拡張等で補完。
注意:ストレージ型は「置ける」強みがある一方、検索や注釈が弱い場合があります。資料配布が主なら有利、個人学習やナレッジ化が主ならノート型が安定です。
| 観点 | ノートアプリ型 | ストレージ型 |
|---|---|---|
| 整理・検索 | 強い(タグ・全文検索) | 中〜弱(フォルダ依存) |
| 配布・共有 | 中(リンク共有中心) | 強い(外部配布が容易) |
| 長期運用 | 知識DBに向く | アーカイブ保管に向く |
機能で選ぶ
Webクリップを機能で選ぶ際に亜注意すべきポイントは、「後で探せる」「意図が残る」機能です。
検索と注釈が揃うと、保存がそのまま活用に直結します。
- タグ/フォルダ:カテゴリと階層の両輪で再利用性を担保。
- 注釈:保存理由・要点を同時に残し、後日の解釈コストを削減。
- 検索:タイトル+全文+タグの三層が最小構成。速度も重要。
- OCR:スクショ主体なら必須。画像テキストも検索対象に。
- 共有・権限:チームは公開範囲の粒度(限定共有/リンク共有/履歴)が鍵。
盲点:高機能でも「使い切れない」と定着しません。頻用する3機能を先に決め、余剰は切るほうが運用は安定します。
移動中に保存したスクショが、帰宅後に見つからない――この詰まりは検索と注釈の不足で起きます。保存時にタグと一行メモを添えるだけで解消します。
コストで選ぶ
料金は月額<毎月の短縮時間×時給で判断します。
OCR・高速検索で時間が戻るなら有料は投資になります。
- 無料:試用・軽量運用に十分。容量や検索制限に留意。
- 有料:高度検索・OCR・容量拡張・履歴復元で業務回収が現実的。
- 判断フロー:不足が明確→最小課金→回収を確認→拡張、の段階導入が安全。
評価式:(短縮見込み時間/月)×(想定時給)−(月額)=純効果
例:30分短縮×2,000円−1,000円=+2,000円(投資妥当)
注意:個人利用で保存量が少ない場合は無料で十分。チーム運用や検索中心のワークは有料で歩留まりが上がります。
運用環境で選ぶ
日々の運用動線に噛み合うかが定着の分岐点です。
短期保管か長期DB化か、PCかスマホかで要件は変わります。
- 時間軸:一時保管中心なら軽快さ重視。長期DBなら検索・注釈・リンク耐久性を優先。
- デバイス:PC中心/スマホ中心を先に決め、拡張機能とモバイルアプリの両立を確認。
- 利用形態:個人は軽さ、チームは権限粒度・承認フロー・変更履歴を重視。
「移動中に保存→デスクで整理→チームへ共有」を想定し、各段で詰まる要素(ログイン切替・タグ不統一・共有権限不備)を事前に潰しておきます。
最終チェック
- 普段の保存先とネイティブ連携しているか
- タグ・注釈・全文検索の三点が揃うか
- 月額を時間短縮で回収できる見込みがあるか
- スマホ↔PC↔共有の動線に“詰まり”が残っていないか
Webクリップの使い方
Webクリップの使い方をご紹介します。
使用するツールによって使用するツールが異なるため、実際に使用しているAmplenoteのWebクリップ機能について解説します。
- Amplenoteを登録します(Amplenoteには無料プランもあります)
- Chrome拡張機能のなかのAmplenoteを無料登録します(Googleアカウントと紐付けるだけで登録できます)
- 保存したいAmplenoteのアイコンで登録ボタンを押します
- 保存するモードを「Screenshot」「Fullpage」「Text」「Bookmark」から選択して、Amplenoteに送付します
保存の際にタグを設定できるため、タグを設定すれば自動的にカテゴライズしながら情報を保存できます。
また、タグは親タグと子タグのようにツリー構造でロジカルに設定することも可能なので、うまくタグを設定することで件作成を高められるでしょう。
Amplenote内では、タグでの検索以外にタイトルや全文での検索も可能です。
おすすめのWebクリップツールランキングベスト3
最後におすすめのWebクリップツールをご紹介します。
第1位:Amplenote
Amplenoteは、メモ、タスク管理、Webクリップを統合したオールインワンツールです。Webページの保存だけでなく、メモの作成、タスクの管理、カレンダーとの連携など、豊富な機能を備えています。情報を整理して活用したい方、一つのツールで複数のタスクを管理したい方におすすめです。
- 長所: 豊富な機能、情報整理のしやすさ、タスク管理との連携
- 短所: 無料プランでは機能制限あり、日本語非対応
第2位:Notion
Notionは、Webクリップだけでなく、データベース、カレンダー、カンバンボードなど、さまざまな機能を備えた多機能ツールです。Webクリップした情報をデータベース化したり、プロジェクト管理に活用したりできます。
チームでの情報共有にも便利です。
ただし、NotionのWebクリップの利便性については優れているとはいえないため、普段からNotionをメインに使用している方以外にはあまりおすすめではありません。
- 長所:多機能、柔軟なカスタマイズ性、チームでの情報共有に便利
- 短所:学習コストが高い、無料プランでは機能制限あり、Webクリップ機能はNotionのほかの機能と比較すると精度などが不十分
第3位:Evernote
Evernoteは、Webクリップの老舗ツールとして、長年愛用されているユーザーも多いです。
豊富な機能と安定した使い心地が特徴で、Webページの保存だけでなく、手書きメモ、音声メモ、画像なども保存できます。
Evernoteは、Webクリップに関しては評判がよいのですが、全体的に割高であることや、Webクリップ以外の操作性があまり優れていないことから、ノートアプリとしての機能を重視される方はほかのツールを利用した方がよいかもしれません。
Webクリップ単体では無料で使用できるため、Webクリップ専用ツールとして割り切って使用する方法もおすすめです。
- 長所: 豊富な機能、安定した使い心地、クロスプラットフォーム対応
- 短所: 無料プランではアップロード容量制限あり、UIが少し古い
これらのツール以外にも、さまざまなWebクリップツールがあります。無料ツールで試してみて、自分に合ったツールを見つけるのがおすすめです。
Webクリップについてのよくある質問
Webクリップ機能を活用すると、情報収集や整理・共有が効率化できます。
ここでは、導入前や実際に使うときに多く寄せられる疑問に答えます。自分に合ったツール選びや活用法の参考にしてください。
Webクリップとブックマークの違いは何ですか?
Webクリップはページ内容そのものを保存できる点で、ブックマークとは大きく異なります。
ブックマークはURLへのリンクだけを残すため、ページが更新されると当時の情報が失われる可能性があります。
一方、Webクリップではテキストやスクリーンショットを保存できるため、記事の内容や画像をそのまま記録可能です。
また、タグやフォルダで整理したり、全文検索を使って必要な情報をすぐに探し出せるのもメリットです。
無料と有料のWebクリップツールではどのような違いがありますか?
無料版でも基本的な保存や検索は可能ですが、大容量保存やOCR検索、履歴復元といった高度な機能は有料プランで提供されることが多いです。
個人利用で保存量が少ない場合は無料で十分ですが、チーム運用や仕事で大量の情報を扱う場合は有料版の方が効率的です。
特に「時間短縮の効果」を基準に投資判断をすると失敗しにくいです。
Webクリップを効率的に整理する方法はありますか?
効率化の鍵は「タグ付け」と「検索機能」を活用することです。
保存時にカテゴリーや用途ごとのタグを設定しておくと、後で必要な情報を瞬時に呼び出せます。
さらに、タイトル検索や全文検索機能を併用すれば、膨大なデータの中から目的の情報を見つけやすくなります。
保存理由や要点を一言メモに残しておくと、後日の理解コストも下がります。
チームでWebクリップを使うメリットは何ですか?
チームでWebクリップを使用すると、情報共有と共同作業の効率化に効果的です。
特定のメンバーに限定して共有したり、保存したページに注釈を加えて編集したりできるため、知識を蓄積しながら活用できます。
複数人で資料を収集・整理するプロジェクトでは特に効果が大きく、情報収集の重複も防げます。
スマホとPCのどちらでもWebクリップを使えますか?
多くのWebクリップツールは、PCのブラウザ拡張機能とスマホアプリの両方に対応しています。
移動中にスマホで保存した記事を、帰宅後にPCで整理する、といった使い分けも可能です。
日常の運用環境に合わせて、PC中心かスマホ中心かを決めてからツールを選ぶと定着しやすくなります。
まとめ
Webクリップを使いこなせば、情報の保存→整理→活用→共有が一本化し、日々の意思決定と生産性が確実に上がります。
ブックマークとの違いは、ページ内容をテキストやスクショで保持でき、タグや全文検索で必要な情報に即アクセスできることです。
運用は「保存先・機能・コスト・環境」の4軸で選定し、タグ+一行メモ(注釈)+OCRを基本装備にすると再利用性が跳ね上がります。
移動中に保存→PCで整理→チームへ共有までを想定し、権限設定や動線の詰まり(ログイン切替・タグ不統一)を事前に潰すことが定着のカギです。
無料で試し、時間短縮の回収見込みが立てば最小課金→拡張の順で投資すると失敗しにくいです。
Amplenoteのようなオールインワン型のWebクリップを使えばメモ・タスク・クリップが連動し、アイデア創出から実行までの速度がさらに加速します。



