仕事をミスなくスムーズに進めるには、やるべきことやチェックすべきことを忘れないことが重要です。

しかし、多くの業務を同時に並行してやらなくてはならない状況下では、何事も忘れないように努力をしたとしても何かしらの”漏れ”や”抜け”が生じてしまいがちです。

仕事を忘れる状態の常態化は、社内外からの評価の定価にも直結するため、1日も早く改善を目指す必要があります。

この記事は、仕事を忘れる状態を避けたいと考えられている方に向けて、忘れないようにするためのポイントと、実際に利用しているWebツールの紹介をします。

タスクを確実に管理できるようにレベルアッップしたい方はぜひ参考にしてください。

仕事を忘れない方法を駆使するための前提知識

仕事を忘れないようにするためのコツやツールを最大限に活用するには、その前提条件である記憶についての理解を深めるとよいでしょう。

なぜなら、大半の方にとって人の脳は自覚しているよりも忘れやすい仕組みとなっているためです。

この章では、仕事を忘れないようにするための前提条件としての脳の仕組みや仕事を忘れる要因について解説します。

記憶とは何か?脳科学の視点から解説

人の記憶は、大きく分けて短期記憶と長期記憶に分かれます。

記憶の種類

特徴

期間

容量

関連する脳の部位

短期記憶 (ワーキングメモリ)

一時的に情報を保持する

数秒から数分間

限られている

前頭前野

電話番号を覚える、計算する

長期記憶

長期間にわたって情報を保持する

長期間

ほぼ無限

海馬、大脳皮質

過去の経験、知識、スキル

仕事において物事を覚える際には通常短期記憶を使用しますが、表にあるように短期記憶の容量は限られています。

記憶定着の3つのプロセス

記憶が定着するまでには、以下の3つの段階に分かれます。

  1. 符号化:外部からの情報を脳が認識して、処理可能な形に変換する
  2. 貯蔵:符号化された情報を脳内に保存する
  3. 検索:記憶された情報を脳内から取り出す

それぞれのステップにおいて、情報を記憶しやすくしたり取り出しやすくしたりするためのポイントがあります。

簡単にまとめると、集中するほど情報を記憶しやすく、記憶した情報が整理された状態であれば取り出しやすい傾向がみられます。

記憶を弱くしてしまう要因

記憶は常に安定しているわけではなく、さまざまな要因によって弱体化します。

記憶が弱待っている状態であれば、なかなか脳内に記憶できなかったり、記憶したはずのことが取り出せない状態に陥ったりしがちです。

記憶を弱くしてしまう主な要因は以下のとおりです。

  • ストレス:慢性的なストレスが海馬の萎縮を引き起こし、記憶力や学習能力の低下を引き起こします。また、急性のストレスは集中力を阻害し、情報の符号化を妨げたり、情報の符号化を困難にしたりするなどのデメリットを引き起こします。
  • 睡眠不足:睡眠中に脳は日中に得た情報を整理して長期記憶として保存します。睡眠が不足すると記憶の定着が妨げられたり、集中力・注意力が低下したりするなどのデメリットが生じます。
  • 情報過多:情報量が多く、短期記憶の容量をオーバーした場合は、情報を保持できなくなることがあります。

短期記憶については、容量の限界があるため、記憶力が弱まっている状態で覚えようとすると非常に非効率です。

長期的に記憶するための基本的なポイント

記憶力は、トレーニングによって高めることが可能です。

特に重要なポイントをご紹介します。

  • 反復学習:繰り返し何度も記憶したり、覚えようとしたりすることで、記憶を定着させられます。情報をただ読むだけでなく、他人に説明したり、質問事項を作成したりするなどのアクティブラーニングを意識すると、より効果的です。
  • イメージ化:情報を物語のようにストーリー化したり、関連する情報と紐付けたり、イラスト化したりすることで、情報を記憶しやすい情報にすることができます。マインドマップも情報のイメージ化の一つです。
  • 脳の活性化:ブドウ糖の摂取を意識してバランスの取れた食生活をとることで、脳に十分な情報を供給します。

これらの基本ポイントによって劇的な効果を得るのは難しいかもしれませんが、仕事を忘れないための土台作り・出発点という意味においては、必ず押さえておきたいポイントです。

仕事を忘れないために習慣化しておきたいこと

仕事を忘れないためには、ツールを使用する前に習慣化することも重要です。

この章では、押さえておきたい習慣化すべきポイントを解説します。

心身のバランス維持

記憶力を100%発揮できるようにするためには、最初に心身のバランスを整えることが重要です。

具体的にやるべきことはとてもシンプルです。

  • 十分な睡眠をとる
  • バランスの取れた食事をする
  • 仕事中に適度な休憩を取る

仕事のスケジューリング

スケジューリングは、タスクを効率的に管理するための重要スキルです。

締め切りまでに確実に仕事を終わらせるだけでなく、精神的に余裕をもって仕事を進めるためにもスケジューリングが役立ちます。

スケジューリングのポイントは、優先順位(重要性と緊急性の項目)・タスクに取り組む時間・締め切りの設定が重要です。

仕事のスケジューリングは、タイムマネジメントツールなどのWebツールを使用すると効果的です。

例えば、カレンダーアプリ・タスク管理アプリ・時間計測アプリなどがあります。

特に集中して作業したい方は、ポモドーロテクニックを活用することも重要です。

※ポモドーロテクニック:長時間の仕事時間を25分作業・5分休憩の細かいブロックに分割する集中方法です。

情報の整理

仕事を忘れないようにするには、情報を整理して脳内から思い出ししやすくすることも重要です。

わかりやすく情報を整理するには、情報整理のためのツールを活用するとよいでしょう。

例えばタスク管理ツールやメモアプリを活用してタスクを可視化したり、タスク同士を関連付けたりすることで、やるべきことや完了した仕事などを管理できます。

仕事を正しく整理するためには、小さなことでもやるべきことや思いついたことをタスクとしてメモすることから始めましょう。

毎日の振り返りと定期的な見直し

仕事を忘れないようにするには、整理した情報を毎日振り返ることも重要です。

ToDoリストなどの形で保存した情報について以下のように振り返りをします。

  • その日完了したことは何か?
  • できなかったことは何か?
  • 今日学んだことは何か?
  • 明日やるべきことは何か?

これらを日々チェックすることで、情報の整理の精度を高められます。

さらに、週に1度・月に1度など自分に合った頻度で情報の見直しをすることも重要です。

中長期的なスパンで、仕事の進捗状況や目標の達成度合いのチェックを習慣化することで、仕事を忘れないように注力できます。

仕事を忘れない方法:タスク管理ツールで漏れなく確実にタスクをこなす!

仕事を忘れないようにするには、個人的には管理ツールを使用したほうがよいと考えてます。

この章では、実際に使用しているタスク管理ツールを使用方法とあわせて解説します。

タスク管理ツールを使いこなす方法:Amplenoteでタスクを可視化

Amplenoteは、タスク管理とノート機能を組み合わせたオールインワンのツールです。

ノートツールはNotionやEvernoteが有名で、Amplenoteは日本ではあまり知られていないかもしれません。

個人的には使いこなすには少し最初のハードルが高いNotionや、やや使い勝手にクセのあるEvernoteと比較して必要な機能がわかりやすくコンパクトにまとまっているイメージのツールです。

仕事を忘れないように実際に使っている機能は、カレンダー機能とノート機能です。

ノート機能(Inbox)

仕事を忘れないようにするために日々活用しているのは、Inbox機能です。

Amplenoteでは、Ctrlキーを押しながらエンターキーを2回叩くだけで文章をToDoリスト化できます。

大半のノートアプリにToDo化の短縮キーは設定されているのですが、僕が知る限りではAmplenoteが最もキー操作の負担が小さくて、操作しやすいです。

ToDoリスト化したタスクは、GTDの手法を用いて管理しています。

GTDは、ToDo管理の手法の一つで、やるべきことをすべて書き出して、順番に片付けていく手法のことです。

一般的なToDo管理以上にやるべきことが明確になり、スムーズに仕事を進めたい方に適していると感じています。

GTDについて詳しく知りたい方は【GTDとは?】ストレスをゼロ化し、時間を10倍にする5つの秘訣で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてください。

タグ機能

Amplenoteでは、一つのノートにタグを設置できます。

タグを付けることで、情報の分類が容易になります。

また、親タグ・子タグといったように親子関係のタグを設置することも可能なので、情報を整理して記録・記憶したいときにはタグの使用が効果的です。

むしろ、タグを使用せずに仕事を忘れないように情報を記憶するのは難しいといえます。

タグ機能は、地味で目立たない機能ではありながらとても実用的です。

カレンダー機能

Amplenoteのカレンダー機能のなかで特に気に入っている点は、Googleカレンダーと同期できることです。

Googleカレンダーとの連携のよさという点で、AmplenoteはNotionよりも使いやすいツールだと感じています。

使い方は、あらかじめGoogleカレンダーとAmplenoteをひもづけておけば、必要に応じてAmlenoteに予定を入力するだけです。

具体的な利用シーンは、以下のとおりです。

  • クライアントとの商談が確定したとき
  • 仕事の納期が設定されたとき
  • イベントの都合が決定したとき

Googleカレンダーに同様のスケジュールを入力してもよいのですが、Amplenoteの方が操作性に優れているので、体感ベースでストレスを感じることなくタスクを登録できます。

登録したスケジュールがタスク化され、リマインダーを設定することもできます。

また、ノート機能で触れたGTDを実践する際にもカレンダーへのデータの入力が必須になるため、カレンダー機能が搭載されているAmplenoteの活用は非常に効果的です。

忘れない方法をツールで実現:Heptabaseで情報を整理

仕事を忘れないための情報管理は、Amplrenoteに一本化していたのですが、Heptabaseをあわせて使用するようになりました。

Heptabaseは、さまざまな情報をマインドマップなどにビジュアル化して保存できる機能を搭載したツールです。

Amplenoteがタスクを一つひとつ忘れないように管理するためのツールだとすると、Heptabaseは思い就いたアイデアの種を忘れないうちに広げて形にしたいときに使用するツールです。

実際の利用シーンは、以下のとおりです。

  • ブログのアイデアや記事同士の関連性の整理
  • 打ち合わせ前の情報整理
  • 会議の議事録

Heptabaseでビジュアル化した情報をチェックすると、必要な情報をスッキリと頭の中に入れられます。

また、他の情報と絡めながら情報を思い出せるため、Heptabaseを使用することで思い出したいときにスッと情報を思い出せるようになります。