クラウドソーシングで提案を書き続ける毎日に、疲れていませんか。
案件を探す時間ばかりが増えて、肝心の執筆に集中できない。納品しても来月の仕事があるかわからない。
私も2017年にフリーランスを始めた頃は、文字単価0.8円の案件に何十通も提案を送る、その繰り返しの中にいました。
でも振り返ると、案件の取り方には順序がありました。最初から全部の方法を試す必要はなく、自分の段階に合った手法を選ぶだけで、案件探しに振り回される時間は大きく減ります。フリーランス在宅ワーク歴9年、Webライティングとブログを軸に活動してきた私が、クラウドソーシングから直営業・紹介へと移った実体験をもとに、案件獲得の段階設計を整理しました。
案件獲得はクラウドソーシング→直営業→紹介の3段階で設計すると安定します。
- 最初はクラウドソーシングで実績を作り、面談で「何を求められているか」を見極めて受注精度を上げる
- 実績ができたら直営業に切り替え、紹介が回り始めると案件を探す時間が大幅に減る
- ただしこれは2017年からの体験。2026年現在はエントリー層の需要が下がり、AIに任せられない領域を担えるかが分かれ目になる
最終更新:2026年6月22日
私が案件獲得で遠回りした理由 — 単価ではなく選びのズレだった
フリーランスの案件獲得で私が遠回りした本当の原因は、単価の低さではなく自分の強みと案件の要件がズレたまま走っていたことでした。
安い案件を数でこなす発想から抜けられず、合わない仕事まで抱えていたのです。同じ遠回りを避けるために、まず私がどこでつまずいたかを共有します。
文字単価0.8円のループから抜けられなかった頃
フリーランスになった2017年、最初にやったのは、クラウドワークスとランサーズへの登録でした。
「まずは実績を作ろう」と、条件に合いそうな案件へ片っ端から提案を送る日々です。
当時の単価は文字単価0.8円。2,000文字を1本書いて1,600円です。月に20本書いても32,000円。生活できる金額ではありませんが、「実績がないのだから仕方ない」と割り切っていました。
苦しかったのは、提案を書く時間そのものでした。1件30分かけても通過は体感で10件に1件ほど。1案件の獲得に5時間近くかかり、単発が中心だから1本納品するたびにまた提案からやり直しです。「納品→提案→待機」のループから抜けられませんでした。
数をこなしても安定しなかった本当の理由
このループの問題は、単価だけではありませんでした。案件を選ばずに数で追っていたため、自分の強みが活きない仕事まで引き受け、消耗していたのです。提案が通っても、求められていたのは自分が得意とする部分ではない、ということが何度も起きました。
振り返ると、クラウドソーシングの役割は「最初の実績と信頼をつくるステップ」でした。問題は、そこで案件を選ぶ目を持たないまま数だけ追ったことです。実績ができたら次の段階に移り、同時に「どの案件を受けるか」を見極める。この2つが揃って、ようやくループから抜けられました。
1年目の後半、提案が通った案件で「求められているのは設計ではなく執筆だけ」というズレに直面し、強みを出せないまま消耗したことがありました。
この経験から、案件は数ではなく「強みが活きるか」で選ぶべきだと学びました。直営業へ切り替えたのも、低単価から抜けるためだけでなく、自分で受ける案件を選べる状態に移るためでした。
では、具体的にどんな手法があり、どの順序で取り組めばいいのか。次に、4つの案件獲得方法を段階別に整理します。
フリーランス案件獲得の方法 — 4つの手法と段階設計
フリーランスの案件獲得は、4つの手法を段階に合わせて切り替えると安定します。重要なのはどの方法を使うかではなく、どの順番で使うかです。
私自身、最初はクラウドソーシングしか知りませんでしたが、実績が積み上がった段階で直営業に移り、そこで得た信頼から紹介が生まれる流れができました。
ここから紹介する4つの手法は、2017年からの数年で私が実際にたどった順序です。
下の表は全体像をつかむための地図です。各手法の中身は、このあと1つずつ体験を交えて掘り下げます。
| 手法 | 向いている段階 | ひとことで言うと |
|---|---|---|
| クラウドソーシング | 1年目(実績づくり) | すぐ始められるが、卒業前提で使う |
| 直営業 | 1年目後半〜 | マージンなし。ボリューム案件を狙える |
| 紹介 | 2年目以降 | 単価が高い。ただし狙って起こせない |
| SNS・ブログ | 全段階で並行 | 成果は遅いが、資産として残る |
クラウドソーシングは卒業前提で使う
クラウドソーシングは、実績ができたら卒業する前提で使うのが効率的です。案件数が多く未経験でも応募できる一方、手数料が報酬の10〜20%引かれ、単価も低く、提案の時間コストが大きいため、ここだけで収入を安定させる構造にはなっていないからです。
私の場合、卒業の判断基準はシンプルでした。ポートフォリオに載せられる実績が5〜10件たまったら次へ移る、というものです。この水準を超えたあたりで、提案を量産するより直営業のほうが時間あたりの成果が高くなります。クラウドワークスで月5万円を目指す具体的な手順はクラウドワークスで月5万円稼ぐ方法で解説しています。
面談では最初に相手の要望を確認する
クラウドソーシングの面談で私が最初に確認するのは、相手が何を求めているかです。自分の強みが活きるかどうかは、案件の要件によって大きく変わるからです。提案後に先方から連絡をいただく流れが多く、面談はこちらのスキルを確認される場になります。
そのうえで私は、ライター以上の価値を示すことを意識しています。具体的には、AI活用やSEOの一次情報など、執筆スキルの周辺で語れることを伝えます。文章を書けるだけの人は多いため、その先で何ができるかが受注の分かれ目になるからです。
順番が大切で、価値をアピールするより先に、相手の要件と自分の強みが噛み合うかを確かめます。ここを飛ばすと、次の私の失敗のように、スキルも単価も価値観も合わないまま走ることになります。
以前の私は、キーワード設計やサイトのポジショニングができることを強みにしていました。ところがある案件で先方が求めていたのは、設計どおりに正確な文章を書くことだけ。それさえやればいいという考えでした。
私のアピールしたい部分とは全く違い、やりたい内容としても単価としても噛み合わないまま終わりました。この一件以降、面談では強みと要件が合うかを最優先で確認するようになりました。
受注率が変わったのは、合わないと感じた案件を面談に進む前に選別し、しっかり手放すようにしてからです。強みを活かせる案件に絞ることで、大きな失敗がなくなりました。
歩留まりで見ても効果はありました。自分から積極的に営業していた時期は提案から7〜8割が受注につながり、リアクション営業が中心の今でも5割ほどです。このあと触れる直営業の返信率(10件で2〜3件)と比べると、面談まで進んだ案件の精度の高さがわかります。
直営業はボリューム案件を狙う
直営業は、まとまった記事数を任せてくれるボリューム案件を狙うと効率が上がります。1件ずつ提案するより、月20〜30記事を継続発注してくれるクライアントを1社確保するほうが、案件探しの時間を大きく減らせるからです。具体的な手順は次のセクションで解説します。
最大のメリットは、中間マージンがかからないことと、案件の規模を自分で選べることです。自社メディアの更新が落ちている企業や、コンテンツSEOを始めたばかりの中小企業は、ライターを探していてもクラウドソーシングには出していないことが多く、直営業でしかアクセスできない案件が眠っています。
紹介は結果として起きる
紹介は、自分の意志で発生させるものではなく、日々の仕事の積み重ねの結果として起きるものです。すでに信頼された状態で話が始まるため、単価も継続率も高く、提案文も条件交渉も不要になります。一方で、いつ来るかをコントロールできないのが弱点です。
私が紹介で案件をもらえるようになったのは2年目以降でした。最初から紹介を期待するのではなく、クラウドソーシングと直営業の段階で信頼を蓄積することが前提になります。
SNS・ブログは全段階で並行する
SNSやブログは、すぐ案件につながるものではありませんが、どの段階でも並行して続ける価値があります。発信を重ねるとこの分野に詳しい人だという認知が広がり、特にブログは過去記事が検索経由で見込み顧客を連れてくる資産になるからです。
直営業や紹介と違い、自分が営業していない時間にも働いてくれるのが強みです。私もメルマガやブログでの発信を続けていますが、成果が見えるまでには時間がかかります。フリーランスがブログを活用する方法はフリーランスのブログ活用法と始め方で詳しく解説しています。
直営業で狙うのは合う案件を出しそうな企業
直営業の本当の強みは、合いそうな案件を自分から狙い撃ちできることです。クラウドソーシングが来た案件から選ぶ待ちの形なら、直営業は相手を先に選んでから声をかける能動的な形になります。前のセクションで触れた選びのズレを、入口の段階でなくせるのが直営業です。
やり方自体は単純で、Google検索で企業を探し、問い合わせフォームから連絡するだけです。飛び込みも電話もせず、パソコンの前で完結します。問題は手順より、誰に送るかと何を伝えるかの設計です。
クラウドソーシングに案件を出さない企業を狙う
狙うべきは、まとまった記事数を発注しそうで、かつクラウドソーシングには出していない企業です。月に20〜30記事を任せてくれるクライアントが1社あれば毎月の提案活動はほぼ不要になり、しかも競合ライターが殺到していない相手と話せるからです。
私が中心に探したのは、自社メディアの更新頻度が落ちている企業、記事制作の外注先を募集しているWebマーケティング会社、コンテンツSEOに力を入れ始めたばかりの中小企業です。こうした企業はライターを探していてもクラウドソーシングには案件を出していないことが多く、直営業でしか出会えません。中間マージンもかからず、単価交渉も自由です。
短い問い合わせで強みだけを伝える
連絡時の文面は、長くても300文字程度に収めました。自分の強みが相手の求めるものと合うかを判断してもらうには、情報を絞ったほうが伝わるからです。盛り込んだのは次の3要素だけです。
| 要素 | 書いた内容 | 意図 |
|---|---|---|
| 自己紹介 | フリーランスのWebライターであること、対応ジャンルと月の稼働可能本数 | 何ができる人かを最初に伝える |
| 実績の提示 | ポートフォリオに載せられる記事のURL | 文章力を証拠で示す |
| 相手へのメリット | 貴社メディアのこのジャンルで月20本以上の安定納品が可能、など | 依頼する理由を相手目線で示す |
長い自己PRや経歴は省きました。相手が知りたいのは、何ができるか、どのくらい任せられるか、実際の文章力はどうか、この3点だけだからです。送る相手を絞り込んでいれば、この短い文面でも強みは十分に伝わります。
正直に書くと、返信率は高くありません。10件送って返信が来るのは2〜3件、そこから受注に至るのは1件あるかないかです。それでも続けたのは、1件のボリューム案件で数ヶ月分の仕事が確保できるからです。毎週5件の提案を書き続けるより、狙いを定めて月10件連絡し1件の継続案件を取るほうが、時間あたりの成果は高いと実感しました。
直営業で最初に獲得したのは、月20記事以上のボリューム案件でした。このとき初めて、来月の仕事があるという安心感を得られました。クラウドソーシング時代には一度も感じたことのない感覚です。
案件を探す時間が減った分、記事の品質に集中できるようになり、それがさらに継続依頼につながりました。最初の一歩は重いものの、踏み出せば好循環が始まると実感しています。
営業に不安がある方は、フリーランスで独立・継続する自信がない人への記事も参考にしてください。
同じやり方が2026年の今も通用するか — 正直な話
ここまで書いてきたのは、私が2017年にフリーランスを始めてから数年のあいだに実際にやってきたことです。ただ、まったく同じやり方が2026年の今も通用するかというと、正直なところ難しいと感じています。
自分の成功体験をそのまま「これをやれば取れます」と語るのは簡単です。でも、それをやってしまうと、当時の環境でしか通じない手順を今の読者に押しつけることになります。ここは正直に書いておきます。
エントリーレベルの需要が明確に減った
一番大きな変化は、エントリーレベルのライターの需要が落ちたことです。理由ははっきりしていて、その領域はAIで代替できるようになったからです。
私が始めた頃は、「書けます」と伝えれば入り口に立てました。実績が少なくても、丁寧に書けば仕事は回ってきた。今は、指示通りに文章を形にするだけの工程なら、依頼側は自分でAIに書かせられます。だから、そこを売りにした提案は通りにくくなりました。
これはライターに限った話ではないと思います。動画編集や広告運用の担当なども、おそらく同じことが起きているのではないでしょうか。私が直接見ているのはライティングの領域なので断定はしませんが、AIで代替できる工程が広い職種ほど、入り口は狭くなっているはずです。
この変化をWebライターという職業の側から掘り下げた記事もあります。Webライターやめとけと言われる理由では、AI時代に何が起きているかを構造から整理しました。
需要は消えたのではなく、移った
ただ、仕事がなくなったわけではありません。需要の場所が移動しただけです。
今も必要とされているのは、AIに丸投げできない部分を担える人です。何を狙って、誰に向けて、どう設計するか。この判断はまだAIには任せられません。逆に言えば、そこを引き受けられるなら、ライターであろうと他の職種であろうとニーズはあります。
実際、私が今クライアントに提案するときに伝えているのは、書けることではありません。Webでの集客が以前より格段に難しくなっていること、一般的な手法ではほとんど効果が出なくなっていること、抜本的な対策はまだ確立されていないものの海外の事例に納得感のある手がかりがあること。そのうえで、相手企業の強みとアピールできる点、狙うべきペルソナを一緒に確認しながら設計を提案します。
9年前と比べると、伝える内容はまったく変わりました。実績を並べるより、相手が今どういう状況にいるのかを先に言語化するほうが、話が前に進みます。
この記事に書いた段階設計は、枠組みとしては今も有効だと思っています。実績を作り、自分から声をかけ、信頼から紹介が生まれる。この流れ自体は変わりません。
変わったのは、各段階で求められる水準です。特に入り口のハードルは確実に上がりました。だからこれから始める方は、この記事を手順書としてではなく、構造の説明として読んでいただくのがいいと思います。
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紹介で案件が広がる段階 — 選ぶ側から選ばれる側へ
紹介が回り始めると、案件獲得は自分で選ぶ段階から相手に選ばれる段階へ変わります。直営業で築いたクライアントから、別の案件や知り合いの会社を紹介されるようになるからです。ここまで積み上げた信頼が、提案なしで次の仕事を連れてくるフェーズに入ります。
紹介経由の案件は、こちらから提案を送る必要がありません。相手はすでに私の仕事ぶりを知る人からの推薦で連絡してくるため、最初から信頼がゼロではない状態で始まります。単価交渉もスムーズで、文字単価ではなく1記事あたりの報酬で話が進むことが増えました。
紹介が増えるほど受ける量の上限を決める
紹介が回り始めて最初に直面したのは、案件数が予想以上に増えたことです。足りないくらいがちょうどいいと思っていた仕事量が、気づけばキャパシティぎりぎりになっていました。
ありがたい状況ではあります。ただ、すべてを受けると品質が下がり、それが信頼の毀損につながりかねません。選ばれる側になったからこそ、受けられる量の上限を自分で決め、超えた分は断る判断が必要だと学びました。紹介は信頼の上に成り立つため、量を追って質を落とすのは本末転倒だからです。
専門外の案件も信頼を土台に引き受ける
もう一つの想定外は、クライアントの都合で依頼ジャンルが大きく変わったことです。最初はビジネススキル系の記事だったのが、途中からナイトワーク関連の案件に変わりました。正直、自分の専門領域ではなく、受けるべきか一瞬迷いました。
結論として、私はそのまま引き受けて続けました。理由は2つあります。1つは、依頼主と2年の継続取引があり信頼関係ができていたこと。もう1つは、未知のジャンルに取り組めば自分の対応力が広がると考えたことです。
当時の自分に言えるとしたら、もっと積極的にいろんな案件にチャレンジしていい、ということです。ジャンルの幅が広がると、次の紹介が来たときにこのジャンルも対応できますと言える引き出しが増えます。
得意分野を深めることは大事ですが、初期のうちは幅を広げる経験も同じくらい価値があります。専門外でも、リサーチして構成を作り読みやすく仕上げる工程は変わりません。
紹介を生む土台は、特別な営業ではなく日々の仕事の積み重ねです。私がやっていたのは、納期を必ず守ること、修正依頼には即日対応すること、納品時に追加のご依頼があればいつでもお声がけくださいとひと言添えること、この3つだけでした。この人に任せれば安心だと思ってもらえるかどうか。その信頼の先に、紹介という形で案件が広がっていきます。
案件獲得の次にやる継続と単価アップの設計
案件を獲得できても、単発で終わればまた振り出しに戻ります。合う案件を選んで取った労力を生かすには、獲得と同じくらい継続の設計が重要になります。私は文字単価0.8円から始め、いまは目安として文字単価3円ほど、時給に換算すると2,500〜3,000円ほどの水準まで来ました。この変化は一度に起きたものではなく、案件を継続するなかで少しずつ積み上げた結果です。
当たり前を徹底して継続につなげる
リピートしてもらうために特別なテクニックは使っていません。やっていたのはどれも基本的なことです。締め切りの前日までに納品し、遅れそうなら早めに連絡する。修正依頼が来たら可能な限りその日のうちに対応する。納品時に、追加のご依頼があればいつでもお声がけくださいとひと言添える。この3つを毎回続けただけです。
どれもやろうと思えば誰でもできることです。それでも、これを毎回確実にやるライターは意外と少ないと、あるクライアントから直接言われたことがあります。当たり前を当たり前に続けるだけで差別化になります。特にレスポンスの速さは、品質と同じくらい継続の判断材料として見られていると感じました。
提供価値が上がった事実を根拠に単価交渉する
単価交渉は、こちらから無理に持ちかけたことはありません。切り出すのは、提供価値が上がった事実が先にあるときだけです。依頼範囲が執筆だけでなく構成案やキーワード選定にも広がったとき、継続取引が半年以上続いて契約更新の時期が来たとき、月間の依頼本数が増えて作業量が明らかに増えたとき。いずれも最初の契約時より仕事の範囲や量が増えている事実があります。
この事実を根拠に報酬の見直しを相談すれば、相手も応じやすくなります。根拠のないまま上げてほしいと伝えても、相手には応じる理由がありません。コツは、一度で大幅に上げようとしないことです。記事単価を1,000円上げる相談を半年ごとに行うほうが、一気に5,000円上げるより通りやすくなります。
収入源を2〜3社に分散する
継続案件が安定すると、この1社があれば大丈夫と感じ始めます。この状態が一番危険です。クライアントの事業方針が変われば、突然依頼がなくなることもあります。前のセクションで触れた、依頼ジャンルがナイトワークに変わった件も、相手都合で状況が動いた一例です。
収入源は最低でも2〜3社に分散しておくことをおすすめします。理想は、メインの継続案件が収入の50〜60%、残りをサブの継続案件やスポット案件で補う形です。柱が2〜3本あれば、1社の依頼が減っても生活は維持できます。精神的な余裕が生まれる分、目の前の仕事に集中でき、品質の向上にもつながります。
請求や契約まわりを整えたい方はフリーランス請求書の書き方と送付・インボイス対応ガイドを、日々のタスク管理が課題ならフリーランスのタスク管理術も参考にしてください。
フリーランス案件獲得でよくある質問
フリーランスの案件獲得について、よくある質問と回答をまとめます。
クラウドソーシングからいつ卒業すべきですか?
ポートフォリオに載せられる実績が5〜10件できた段階が一つの目安です。クラウドソーシングの役割は実績と評価を蓄積することなので、この目的が達成できたら直営業に軸足を移すタイミングといえます。私の場合は1年目の後半で切り替えました。いつまでもここにいてはいけないと感じたら、次の段階に進むサインです。ただし、クラウドソーシングにも良い案件はあるので、あくまで目安の一つとして参考にしてください。
クラウドソーシングの面談では何を話せばいいですか?
まず相手が何を求めているかを確認し、そのうえで自分の強みが合う部分を伝えるのがおすすめです。面談はこちらのスキルを確認される場なので、ライターとして書けることに加え、AI活用やSEOの一次情報など、その周辺で語れる価値を示せると印象が変わります。逆に、相手の求めるものと自分の強みが噛み合わないと感じたら、無理に受けない判断も大切です。私は強みと要件のズレで消耗した経験から、面談で噛み合うかを最優先に確認するようになりました。
営業が苦手でも案件は取れますか?
取れます。
ただし営業しなくていいのではなく、営業の形を変えるという考え方が必要です。
Google検索で企業を探し問い合わせフォームから連絡する方法なら、対面や電話が苦手でも実行できます。
私自身、飛び込み営業も電話営業も一度もしていません。
それでもボリューム案件を獲得し、紹介へつなげられました。さらに、合わない案件を面談前に手放して強みが活きる案件に絞れば、少ない営業数でも受注率は上がります。大切なのは自分が続けられる営業方法を選ぶことです。
ただし2026年現在は、フォームから連絡できるかどうかより、連絡した先で何を伝えられるかのほうが重要になっています。書けますという自己紹介だけでは反応が得られにくく、相手の集客課題に踏み込んだ提案ができるかが分かれ目です。営業の形式が苦手でも、相手の状況を読み解いて言語化する力があれば十分に戦えます。
案件のジャンルが途中で変わったらどうすればいいですか?
対応できる範囲なら、受けてみる価値があります。私はビジネススキル系の案件を受けていたクライアントから、途中でナイトワーク関連の記事を依頼されました。専門外でしたが、リサーチして構成を作り読みやすく仕上げる工程は同じです。結果として対応可能なジャンルの幅が広がり、次の案件で、このジャンルも書けますと言える引き出しが増えました。ただし、自分の価値観に合わない内容や品質を担保できないジャンルなら、断る判断も大切です。基準は、自分のスキルで品質を維持できるかどうかで考えるのをおすすめします。
単価交渉はいつ切り出すべきですか?
提供価値が上がった事実を根拠として示せるタイミングが最適です。依頼範囲が広がったとき、継続取引が半年以上続いたとき、月間の依頼本数が増えたとき。いずれも最初の契約時より仕事の範囲や量が増えている事実があります。この事実を根拠に報酬の見直しを相談すれば、相手も応じやすくなります。根拠のない値上げ要求は信頼を損ねるリスクがあるため避けたほうがよいです。一度で大幅に上げるより、小さな見直しを定期的に重ねるほうが通りやすくなります。
案件が途切れそうなときはどう備えればいいですか?
案件が終わってから動くのではなく、進行中に次の準備をしておくことが最大の備えです。具体的には、収入源を2〜3社に分散しておくこと。メインの案件が収入の50〜60%、残りをサブの継続案件やスポット案件で補う配分にしておけば、1社の依頼が減っても生活は維持できます。あわせてSNSやブログでの発信を並行しておくと、案件が途切れたときに一から営業をやり直す事態を避けやすくなります。
フリーランスの案件獲得は段階設計で安定する
案件獲得の方法は一つではありません。しかし、すべてを同時に試す必要もありません。
この記事で整理したのは、私自身が9年間のフリーランス生活で実践してきた段階設計です。
| 段階 | 手法 | 目的 |
|---|---|---|
| 1年目 | クラウドソーシング | 実績を5〜10件つくる |
| 1〜2年目 | 直営業(Google検索→問い合わせ) | ボリューム案件を獲得し、案件探しの時間を減らす |
| 2年目以降 | 既存顧客からの紹介 | 信頼ベースで案件が広がる仕組みをつくる |
| 全段階で並行 | SNS・ブログ発信 | 待ちの営業ができる資産を育てる |
最初から紹介を狙う必要はないし、いつまでもクラウドソーシングに留まる必要もありません。自分が今どの段階にいるかを確認し、次の一歩を選ぶ。それだけで、案件探しに振り回される時間は確実に減っていきます。
完璧な方法を探す必要はありません。私も文字単価0.8円の案件から始め、ナイトワークの記事まで書きました。ただし前半で書いた通り、同じ手順が今そのまま通用するわけではありません。
この記事は手順書ではなく、案件獲得がどういう構造で動いているかの説明として読んでいただければと思います。
そのうえで、自分がどの段階にいて、AIに任せられない部分をどこで担えるかを考えることが、今の出発点になるはずです。
今日からできる一歩
自分が今いる段階を確認し、次にやるべきことを1つ決めてみてください。
- 実績が足りないなら → クラウドソーシングで実績を作りつつ、AIに任せられない領域を探す
- 実績があるのに単価が上がらないなら → Google検索で直営業を始める
- 継続案件があるなら → 収入源を2〜3社に分散し、紹介が起きる土台を整える
フリーランスとしての働き方の全体像を知りたい方はフリーランスの始め方ガイドを、スキル面に不安がある方はスキルなしフリーランスの始め方を参考にしてください。
【更新】2026年7月23日
道具を増やしても、片づかないと感じたら
自分の仕事をAIで組み直している途中経過を、週1回お送りしています。うまくいった数字も、壊れた話も、そのまま書いています。
登録は無料です。5日間のメール配信後は週1回に切り替わり、いつでも解除できます。
